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東武鉄道株式会社さま


鉄道乗車でたまるトブポマイルをATM受取からPASMOへチャージ可能に

「企業」から「個人」への送金を効率化する、セブン・ペイメントサービスの「ATM受取」。「ATM受取」には、セブン銀行ATMとセブン-イレブンのレジで原則24時間365日、現金を受取ることができる「現金コース」と、送金金額全額を交通系電子マネーなどの電子マネーにチャージをして受取ることができる「電子マネーコース」があります。

東武鉄道株式会社さまでは、アプリに登録したPASMOで東武鉄道に乗車するとたまる「トブポマイル」をPASMOへチャージする手段として、ATM受取(電子マネーコース)をご導入いただいています。ポイントを還元する手段としてATM受取(電子マネーコース)を導入した決め手や、導入のメリットにはどのようなものがあったのでしょうか。東武鉄道株式会社 ICT推進部 課長の北川正史さん、グループ事業本部 グループ事業統括部 マネージャーの柿本勝史さんに、セブン・ペイメントサービス営業部の石毛凌と共にお話を伺いました。

PASMOへのチャージが導入の決め手に
――最初に東武鉄道さまが手掛けている事業について教えてください。

東武鉄道株式会社 ICT推進部 課長 北川正史さん

北川:当社の基幹事業は、営業キロ463.3kmと関東の私鉄で最大の規模を誇る鉄道事業です。東京、千葉、埼玉、栃木、群馬の1都4県にわたる広域な鉄道ネットワークを事業基盤として、沿線地域と連携したまちづくり事業や分譲・賃貸事業などを展開しています。また、近年では東武百貨店や東京スカイツリータウン®、東武ストアなど、沿線のグループ施設で利用できる「TOBU POINT」サービスの充実と拡大にも力を入れています。
――TOBU POINTについて詳しく教えてください。

東武鉄道株式会社 グループ事業本部 グループ事業統括部 マネージャー 柿本勝史さん

柿本:TOBU POINTは、東武カードでのお買い物やアプリまたは東武カードの提示でポイントがたまるサービスで、2020年11月にスタートしました。さらに、お買い物でたまるTOBU POINTとは別に、2021年10月からは、東武鉄道に乗車した際にたまる「トブポマイル」もサービスに加わっています。トブポマイルはTOBU POINTに交換したり、PASMOへチャージしたりすることで利用できる仕組みです。
――ATM受取はどのような目的で導入されたのでしょうか。

北川:トブポマイルをPASMOへチャージする手段として導入しました。トブポマイルのサービスを検討する際、「ためたポイントを鉄道の乗車でも使えるようにする」という構想があったのですが、TOBU POINTはグループの施設では使えるものの、鉄道の乗車には使えませんでした。何かいい方法はないかと模索していたときに、PASMOにチャージできるATM受取の存在を知りました。

ATM受取導入でシステム開発効率化と初期費用削減が実現
――ATM受取導入の決め手をお教えください。

北川:ATM受取を導入する決め手となったのは、セブン銀行ATMがカードタイプのPASMOに加え、モバイルのPASMOへのチャージにも対応している点です。ATM受取の存在を知る前は、駅にある券売機を使ってチャージする方法も検討していたのですが、当社の券売機はモバイルに対応した機種もあるものの、多くはカードタイプにしか対応していませんでした。モバイルの方がICカードよりも使い勝手が悪くなってしまう状況は避ける必要がありましたので、この点は導入を決めるうえで大きかったです。また、当時はコロナ禍の影響でシステム改修に多額の投資をするのが厳しい時期でもありました。その点、ATM受取はシステムや設備も用意されているので、初期費用が少なくて済むのもメリットでした。

柿本:トブポマイルをPASMOへチャージするためだけに、駅まで出向いていただくのは、お客様にとって大きな負担になります。駅に来なくてもチャージができる手段や場所はないかと探したのですが、求める条件を満たす手段はATM受取のみでした。さらに、セブン銀行ATMは身近にあるので、駅以外でチャージしていただける環境をお客様に提供できる点も大きな魅力でした。
――最近は東武鉄道の駅でセブン銀行ATMを見かけることが多くなった印象があります。

北川:ATM受取を導入するにあたり、セブン銀行ATMの設置数を増やしていただけないかとご相談させていただきました。今では100駅以上の駅構内に設置されておりますので、見かける機会も多くなっているのではないかなと思います。

セブン・ペイメントサービス 営業部 石毛凌

石毛:東武鉄道さまとの取り組みの場合では、トブポマイルの事業を的確にサポートできるよう、セブン・ペイメントサービスのみでなく、セブン銀行グループとしてご協力させていただきました。ATMの設置については、乗降客数の多い駅への設置や券売機を撤去した跡地への設置など、双方にメリットがあるお話をいただき、現在では東武鉄道さま全体の半数以上の駅に、セブン銀行ATMを設置させていただいております。セブン銀行ATMでは、ATM受取でのトブポマイルのPASMOへのチャージのほか、PASMOをはじめとする交通系ICカードへのチャージなどが可能ですので、駅をご利用いただくお客様の利便性向上に繋がっていると考えております。
――具体的にどのような手順で導入を進めたのでしょうか?

柿本:ATM受取でチャージするために接続するAPIの仕様は決まっておりますので、あとはそれを自社のシステムに組み込むだけでした。また、トブポマイルは現金と同等の価値があり、セキュリティ面を重視していたのですが、その点でも、ATM受取はセブン銀行の厳しい基準に沿って作られているシステムなので、安心感がありました。仮に、自社のみでそういったシステムをゼロから開発しようとしたら、膨大な時間やコストがかかったと思います。すでにシステムが完成されたATM受取を導入することで、作業の効率化にもつながりました。
――導入に際して、セブン・ペイメントサービスからはどのようなサポートがありましたか?

石毛:受取人さま向けの説明文言などについては、これまでに蓄積した知見がありますので、それをベースに、TOBU POINTのアプリデザインや世界観に合うような内容にアレンジし、ご提案させていただきました。

柿本:導入から1年半以上が経ちますが、大きなトラブルやチャージができないといったお問合せはありません。順調に活用させていただいています。
全国各地にあるセブン銀行ATMがポイントサービスの利便性を高めた
――ATM受取導入後、ご利用者さまからの反応はいかがですか?

北川:お客様から直接お声をいただく機会はあまりないのでわかりませんが、ATM受取の利用分布を見せていただいたところ、多くの方々にご利用いただいているのが見て取れましたので、ストレスなくお使いいただけているのかなと考えています。ただ、その結果がちょっと意外なもので驚かされました。
――どのような点が意外だったのでしょうか?

北川:当初の想定では、当社沿線のセブン銀行ATMしか利用されないだろうと思っていたのですが、実際の利用分布を見てみると、当社路線のないエリアでも、広い範囲で使われていたんです。沿線にお住まいの方以外にも、非常に多くの方にトブポマイルをご利用いただけていることがわかったのは新たな発見でした。

柿本:トブポマイルをPASMOにチャージするには、ホームページもしくはアプリの画面上での交換申込が必要なのですが、その申込みさえしていただければ、あとは全国どこでも、セブン銀行ATMで受け取ることができます。東武沿線にお住まいの方でなくとも、通勤帰りにご自宅の最寄りの駅や、休日のお出掛け先など、いろいろなシチュエーションでお使いいただいているのではないかと思います。

――トブポマイルはTOBU POINTへの交換かPASMOへのチャージが可能です。両者の比率を教えてください。

北川:ほぼ半々という状況です。当社としては、トブポマイルを契機としてグループの百貨店やスーパーなどでの利用促進につながるよう、トブポマイルからTOBU POINTへの交換は10%相当を上乗せする優遇をしております。それにもかかわらずこのような交換比率を維持しているのは、ATM受取でのチャージがお客様に広く受け入れられていることの表れではないかと考えています。

柿本:ポイントサービスは、ポイントのためやすさのみならず、実際に使っていただくことが非常に大事だと考えています。そのためトブポでは、ためやすさはもちろんのこと、使いやすさというのも重視していて、それを実現してくれた要因のひとつがATM受取でした。
機能は満足。ATMでチャージができることの認知拡大に期待
――今後、ATM受取をどのように活用していきたいか、新たに希望されることなどを教えてください。

北川:ATM受取のサービスとしては、求めているものをすべて満たしている状況ですので、新たな機能を追加してほしいといった希望は現時点では特にありません。要望を挙げるとすれば、セブン銀行ATMでPASMOにもチャージができることの認知をもっと広げられるとうれしいです。この点については既にご相談させていただいており、セブン銀行ATMの周りに専用のご案内パネルを貼らせていただいてお客様への周知を図っているのですが、まだまだ知らない方が多いと思いますので、引き続きいろいろな形でPRを続けていきたいですね。

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